「屋根裏部屋の怪物」クトゥルフ神話TRPGリプレイ(3/4)
※本記事は『クトゥルフ神話TRPG(ケイオシアム社)』掲載のシナリオ「屋根裏部屋の怪物」のリプレイ記事です。シナリオの真相に関わるネタバレが含まれています。
※実際に行ったセッションをリプレイ記事にするにあたって一部会話の内容を省略・改変しています。
~前回のあらすじ~
アーミティッジ博士:
ふう…やっと行ったか。まったく、まるで嵐のような娘さんじゃった…。さて、彼らのように人類の危機を知り、行動してくれる若者がいるのだ。私も、一刻も早く研究を進めて、彼らの役に立つ知識を集めなければ……。ん?机の上に私のものではないメモがあるな?あの娘たちの忘れ物じゃろうか。なになに…?
『日記の記述にあった怪物を追い返す呪文。それを求めてミスカトニック大学付属図書館までやってきた麗乃とアーティー。古代エジプトの遺物やオカルトの情報を得ながらも、肝心のラテン語の本は見当たらない。意を決して館長のアーミティッジに接触し、彼の信用を得ることに成功した彼らは、来るべき退散の儀式に備え、不可視のものを可視のものにする《イブン=グハジ》の粉と、なんだか偉そうだが実は小心者で金にうるさい男をデコイとして調達する。準備は整った!彼らが向かうロスの辻には、いったい何が待ち受けているのだろうか―』
……なんじゃこれは?? …まあ、あの娘たちが帰ってきたときのために、一応取っておこう。 ……………ん? 窓が少し開いているな。私は開けた覚えは無いのだが…。 …もしかして、私が少し離れた時、何者かがここに―?
3日目、アーカム市街
KP:また一晩明けて、次の日です。
麗乃:よし、今日はロスの辻に向かうバートランドの後をつけるわよ!
アーティー:おうともよ。
麗乃:でもその前に。アーティー? あいつ(バートランド)の家知ってる? まずあいつの家に行かなきゃ。
アーティー:おうともよ。こんなこともあろうかと、調べておいたぜ。探偵だからな。(本は読めないけど)
KP:とりあえずバートランドの家の前まで来ましたね。朝っぱらですが、バートランドの家の前には馬車が停まっていて、野外用の服を着たバートランドが、なにやらシャベルやらランタンやら雑嚢やらを玄関から出しては馬車に積み込んでいます。まあ、明らかにロスの辻に出かける準備をしてる感じですね。
KP:ところで、バートランドを尾行するとのことですが……。ロスの辻は大変な田舎でして、そこに行くまでの道のりも当然交通量はすごい少ないです。そんな中、彼の乗る馬車の後ろをず~っと一台の車なり馬車なりがあったら、そりゃあ……ねぇ?
PL:そりゃあ、もちろんバートランドの乗る馬車の天井に貼りついてですねぇ…。
KP:な~に言ってんだおい
PL:いいなぁ、今度そういうキャラ作ろう。<芸術:馬車の天井に貼りつく>99%!
(※結局このセッションで数分後に天井に貼りつきます。)
アーティー:おい、嬢ちゃん。そんな馬鹿げたことやんのは……まぁ、ありかもしれないけど、……もし本当にやるなら、一応俺が御者の目を引くぜ。
KP:まあ、天蓋に貼りつくには、揺れる馬車の中で3、4キロの旅路の間ずっと腕をピンっと張ってなきゃいけない訳ですからね。それをやる場合にはSTR(筋力)かCON(体力、持続力)の対抗ロールで判定してもらうことになりますかね。失敗したら、まぁ…。
PL:…なんかそっちの方が面白そうだし、そうしよう。
KP:えっ ほんとにやんの!?
アーティー:よし、嬢ちゃん。バートランドが家に入ったタイミングで、俺が御者の気を引くぜ。その間に貼りつくといい。どんな風に気を引けば良いかは考えてくれ。
麗乃:私が貼りついた後、あなたはある程度時間を置いてから、探偵としての<追跡>スキルでついてきなさい。
アーティー:おう。…い、いや、俺も行先がロスの辻ってことは知ってるから別に<追跡>は必要ねぇけどな? まあ、車で後を追うよ。 …で、どんな風に俺は御者の気を引く?
麗乃:そうね、アーティーの<拳銃>で…。
アーティー:いやいやいやいや!それは確かに気は引けるだろうけどよ!?リスクが大きすぎるぜ!
麗乃:じゃあ、アーティーの<鍵開け>を使って馬車と馬をつなぐ馬具を一旦外して、それを「外れてますよ」って御者に伝えて、御者がそれを直しているあいだに私が…。
KP:では、アーティーの<鍵開け>を振りましょう。
アーティー・ガムシュー:<鍵開け> 80%
1D100 -> 87 : 失敗
御者:おいなにやってんだ兄ちゃん!俺の大事な商売道具にイタズラするんじゃねぇ!!
KP:ってアーティーは追い返されますね。
PL:その隙にもぐり込みます。
KP:じゃあ…<忍び歩き>を振ってください。
PL:し、<忍び歩き>……。
三ツ森麗乃:<忍び歩き> 10%
1D100 -> 63 : 失敗
KP:では、御者の<聞き耳>ロール。
ちょっと耳が遠い御者:<聞き耳> 40%
1D100 -> 92 : 失敗
KP:……では、アーティーの方は目論見通りに行かなかったものの、御者はいきなり他人の馬車の馬具を外そうとする不審者に気を取られていたのか、後ろから馬車に近づく麗乃には気づきませんでしたね。そして麗乃はするりと馬車の中に入り込む。
アーティー:(…失敗したときはどうなることかと思ったが、ナイスだ麗乃ちゃん!)( #)∀`)bグッ!
麗乃:……。
KP:ちょうどそこらへんでバートランドが家から出てきて、馬車に乗り込みますね。
バートランド:いや、すまない。ちょっと忘れ物を探すのに手間取ってな。…?御者さん、どうしたんだ?
御者:いや、なんでもありませんぜ。ちょっとアタマのおかしい奴がいただけでさぁ。
バートランド:ああ…。わかるよ。最近そういう奴が増えてるからな…。
麗乃:……。(←「そういう奴」)
バートランド:よし、出発してくれっ。
御者:へい。ちょいと揺れるのでご注意を。
麗乃:……。
PL:そうして馬車は出発しましたとさ。 …上に何者かが貼りついているとも知らず。
KP:怖っ。
ロスの辻
KP:あなたたちを乗せた馬車はロスの辻に到着する。ロスの辻は2、3のくたびれた建物と、家が数軒あるだけの寂れた村ですね。住民は40人いるかどうか、ってとこでしょう。かつては栄えていたこともあったのか大規模な農場の残骸が残ってますが、今は見る影もないですね。
KP:村の中心部に教会が一つ、そのほかによろず雑貨店、郵便局、ガソリンスタンド、牛乳集配所がありますね。
KP:バートランドは村の入り口で馬車を停めさせ、自分は今日ここで用事を済ませて夕方頃に帰ってくるからこの場所で待っていてくれ、と多めのお金を渡しながら頼んでいますね。そしてバートランドは村へと聞き込みにでも行きますかね。さて、麗乃はどうしますか。
麗乃:とりあえず、御者がトイレ休憩にでも行った隙に馬車から降りて、っと。
KP:まあそれは問題なくできるでしょうね。それからどうしますか?
麗乃:さて……じゃあ村人に<変装>したいと思います! 技能ポイント振ってないけど(※)。
(※<変装>の初期値:1%)
KP:いい……ですけど??? …でも、40人しかいない村なんで、互いの顔は知り尽くしてると思うんですよ。<変装>を試みるのはちょっと難しいような…。
PL:ああ、村人に村人だと思わせるんじゃなくて、バートランドに村人だと思わせるための変装です。
KP:なるほど。じゃあ、ダイス振ってください。成功値1%だけど 。
三ツ森麗乃:<変装> 1%
1D100 -> 34 : 失敗
KP:まあ当然失敗ですよね。
PL:特に何も起きなかったってことで。
KP:道具もないのにどうやって変装を試みたんだろう…田舎者っぽい言い回しをするとかですかね。 …いずれにせよ、あなたの恰好はどうみても都会人ですね。
KP:あ、1D3を振ってください。1D3時間後にアーティーが自分の車でロスの辻にやってきます。……1時間ですね。1時間後にアーティーがあなたに追いつきます。
PL:じゃあその1時間の間、「田舎っぽい、村人っぽい言い回しって何だろう…。」と考えてますね。
KP:1時間の間ずっとですか?? バートランドすたすた行っちゃいますけど。
PL:まあ、バートランドには先に例の農家に行ってほしいので。大丈夫です。
KP:では、あなたがそんなことをずーっと考えている間、バートランドはそこらへんの村人といくつか会話を交わしたり、雑貨店やガソリンスタンドに入って聞き込みをしたり…。最終的に、トラックに乗ってる村人と交渉して、北の方に乗せてってもらいますね。まあ例の農家に行くんでしょうね。
KP:で、それから数分後くらいですかね。アーティーが自家用車に乗ってロスの辻にやってきます。
PL:じゃあ、二人で村人にでも聞き込みをしていきますか。
アーティー:よう、さっきぶりだな麗乃ちゃん。…あれ、バートランドの奴は?
麗乃:ああ、私に気づかず先に行ったわ。
アーティー:そ、そうか。ところで麗乃ちゃんはこんな道端に突っ立って、なにしてるんだい?
麗乃:村人らしく時間を持て余してる感を表現してたんだけど…。
アーティー:いや…いくら田舎者だとしても、無駄にできる時間ってのはそんなにないと思うぜ?農家ってのは結構朝から夜まで仕事が詰まってるからな。 ほら、そんなことより、とっとと行こうぜ?まだ聞き込みすらしてないんだろ?
麗乃:そうね、本職さんのお手並みを披露してもらいましょうか。
KP:そういう訳で聞き込みをしてください。えーっと、技能は…。
PL:<こぶし>?
KP:………いや、その前に、 とりあえずどこに行くか決めてください。そこらへんに村人がいないか探すのか、教会や雑貨店、もしくはガソリンスタンドにでも行くのか。
PL:じゃあアーティーの車の給油がてら、ガソリンスタンドに行きます。
ロスの辻 - ガソリンスタンド
KP:はい、ガソリンスタンドに来ました。何を聞きこみますか?
麗乃:…で、私はなにを聞き込みに来たのかしら?
KP:えw
麗乃:いやー、のどかな場所ですね! 最近なにか変わったことはありませんでしたか??
KP:そうですね、ガソリンスタンドの店主はお金を払えばガソリンを入れてくれます。でも、終始あなたたちに対して、すごい不信そうな目つきで対応しますね。愛想も悪い。麗乃が朗らかな調子で話しかけても、なんじゃヨソ者、みたいな態度ですね。
PL:はぇ~~。ちょっと神話生物引き連れてここまで来て店主に見せてやろうかな。
KP:ちょっとでも情報を出し渋るNPCを全員目の敵にするのやめてください。
スタンドの店主:ほいで、あんたらよその方がいったいなんでこんな村まで?
KP:といいながらガソリンを…。
PL:顔に掛けてくるわけですね?
KP:いやさすがにそれはないって。給油してくれるだけですよ。NPCはあなたとは違うんです。
スタンドの店主:一体この村になんの用事があって来たんだい、都会の方?
麗乃:私はこの村というより、この村の先の農家に用事があって来たんだけど。
スタンドの店主:農家? …ああ、あの向こうの方にあるボロ家か。 なんでそんなところに?
麗乃:持ち主が亡くなったので、遺品整理をしにね。
スタンドの店主:あ~あ~あ~。なんだか聞いたことがあるよ。かなり昔にアーカムのメリなんとかっていう趣味人がお遊びにつかうとかいってあの家を買ったっていう話はよぉ。
スタンドの店主:で、その人が死んだって? ってことは、あんたはその娘さんかなんかかい?
麗乃:……ええ、そうね!
スタンドの店主:じゃあそっちのあんた(アーティー)は息子さんかい。
アーティー:(ちらりと麗乃の方を見る) あ、ああ。そうさ。俺がルパート・メリウェザーの息子さ。
スタンドの店主:はぁ~なるほど。 …じゃあ、あんたらがそのアーカムのメなんとかさんの子供だってんなら、一言言わせてもらうけどよ、一体あの屋敷でなにしてんだ?? お願いだから、この村にトラブルを持ち込むのは止めにしてくんねぇか?
麗乃:(あー…。娘のふりしないほうが良かったかも?)
スタンドの店主:こないだもそうだ。なんだか見慣れねぇ男が来たと思ったら、あっちの農家の方まで歩いてって、一体何をしてるんだかわからねぇけどよ、それから度々この村で悪いことが起きてんだよ。
スタンドの店主:昨日だってそうだ。ピーターズのとこのカミさんがぱったり居なくなっちまいやがった。全部アンタらヨソもんの仕業なんだろ? 村にヨソもんが来る度に何か悪いことが起きる。
麗乃:それは、たぶん………父の友人たちよ。ちょっとヤンチャな人が多いからね。
スタンドの店主(KP):行方不明事件をヤンチャ程度の言葉で片づけるんじゃねぇよ!
麗乃:それは…多分…あの家を片づけたらそういう人たちは寄り付かなくなるわ。あの人たちは居場所があるとすーぐ暴れまわるから。
KP:(いやどんな人たちだよ)
麗乃:でも行方不明ってのはおかしいわね。そんなことをする人たちじゃないんだけど。
スタンドの店主:………い、いやほんと、アンタらが何しにやってきてるか知らんけど、頼むからこの村から出て行ってくれよ。あの農家はずっと前から廃墟だし、俺らの村も静かに暮らしてるだけで悪いことなんて一つもしてねぇし…。もうこんな事件なんて沢山だ…。
PL:そうか、じゃあ神話生物連れてくるか。
KP:(鬼か)
PL:ん~、私たちよりも先に来てる奴がいると。
KP:あ、いえ…。それフレーバーなんで(※)。
(※シナリオに直接は関係ない設定。)
PL:なるほど?
KP:……<信用>とか<言いくるめ>とか振ってください。
PL:両方初期値なんで、高い方、<信用>を振りまーす。
三ツ森麗乃:<信用> 15%
1D100 -> 78 : 失敗
KP:では、続けて<目星>か<心理学>を振ってみてください。<アイデア>でも良いですよ。目の前のおっちゃんに対してですね。
三ツ森麗乃:<アイデア> 75%
1D100 -> 82 : 失敗
KP:…じゃあ、目の前のおっちゃんに嫌われてるな~っていうくらいはわかるんじゃないでしょうか。おっちゃんは店の中に帰ってしまいますね。
PL:じゃあ…めげずに雑貨店にいこう。
ロスの辻 - 雑貨店
KP:はい、雑貨店につきました。
PL:どんな商品が置いてあるんですか?
KP:雑貨屋…というか、雑貨も売ってる日用品店、といった感じですね。缶詰や調味料などの食品とか、農家の作業に必要そうなもの――シャベルとかランタンとか? まあ、申請次第で手に入れたいものは手に入れられます。
PL:ここでいかにとんでもないものを申請するかがこのシナリオの結末を左右するな。
KP:いやいや、物に頼らないでくださいよ。
雑貨屋の店主:あんたたち、ヨソものかい? 一体どうしてこんな辺鄙な村へ?
麗乃:ちょっと長旅で、おなかがすいちゃったから寄らせてもらったわ。
雑貨屋の店主:旅? こんな村まで旅をするような理由はないと思うけどねぇ。この村の先にだって何があるってわけでもなく、ただ古い農家があるだけだしねぇ。
麗乃:私、教会巡りをしてるんですよ~。
KP:(おっ、まともな言い訳ロールできるじゃん)
雑貨屋の店主:はぁ~なるほどねぇ。それはそれは。 でもこの村の教会に外からのお客が来るなんで初めてだけどねぇ? 観光向けに作ったわけでもないし。
麗乃:まあまあ、その教会に行った、っていう事実が大事なんですよ~。
雑貨屋の店主:……それで、何を買いに来たの?
PL:とりあえず食料品だろ?あとは…特に面白そうな(ネタ性のある)ものも思いつかんしなぁ…。 発狂したNPCを押さえつけられるよう、ロープとさるぐつわでも買うなり作ったりしとこう。
KP:お金は払ってくださいね?
PL:アーティーに全部払わせるから大丈夫。
アーティー:麗乃ちゃん、俺は日が暮れるまで探索するつもりはないけど、一応、暗くなったときの為にランタンでも買っておこう。
麗乃:そうね。たいまつを買っておけば弓につがえて飛ばすこともできるし(?)。
KP:(弓は売って)ないです。
麗乃:無ければ作ればいいのよ!
アーティー:おいおい、麗乃ちゃん。俺の懐にはこいつがあるんだぜ…?(拳銃をちらつかせる)
麗乃:あら、あなたのそれ(銃)はたいまつを込めて飛ばすことができるの?
アーティー:たいまつとか弓とかそういう前時代的なものを使う必要はないと言いたいんだよ!
KP:じゃあ、他に買いたいもの思いつかなければ次行きましょう。
PL:教会に行って……行方不明者について聞こう。
ロスの辻 - 教会
麗乃:こんにちは~。
牧師:こんにちは。旅のお方ですかな?
麗乃:はい。教会巡りをしていまして。
牧師:それはそれは。信心深くて良いことです。しかし、それにしては何故こんな田舎の教会まで?こう言ってはなんですが、この教会には見るべきようなものはあまり無いように思えますが…。
麗乃:実はアーカム近郊の教会はほとんど回ったのですが、こちらに教会があると知って、是非訪れたいと思いまして。
牧師:なるほど、本当に信心深い方なのですね。それは良いことです。良いことは神が見てくださってます。あなたの魂は救われることでしょう。しかしですね……あまり良くない時期に来てしまったかもしれませんね。というのも、ここに来るまでの間、村の方々があなたたちのことを邪険にしていませんでしたか?
麗乃:ええ、そうですね。
牧師:この村では最近、良くないことが立て続けに起きているんです。家畜が身体に穴を空けられて死んでしまっていたりですとか、農場の柵がひどく破壊されてしまっていたりですとか。 …一番ひどいのは、昨晩、ピーターズ御婦人が納屋の調子を見てくると言って出て行ったきり行方が分からなくなってしまっていることです。
麗乃:ええ、雑貨屋のおばさんも言ってました。恐ろしいですね。
牧師:そして、それらの問題が起きたのと同じ時期くらいに、北の方にある古い農家の関係者の方だと思われるのですが、そういった方たちが度々村に出入りするものですから、村の方たちは余所者――失礼、余所の方がそういった問題を起こしているのではと疑いの目を向けているのです。
麗乃:へぇ~。そうなんですか。
牧師:そうなんです。なので、悪いことは言いません。こちらでお祈りを済ませたら、すぐにアーカムへお帰りになられた方がいいでしょう。
PL:こいつ、なぜ我々がアーカム出身だと!?w
KP:いや、アーカム出身かどうかはわからないでしょうけど、ここへ来るにはアーカムを通るしかないですし、アーカム出身でなかったとしてもアーカムのホテルに泊まっていそうだとか、色々考えられるんじゃないですかね。
PL:…そうですね(´・ω・` )
KP:そうですよ? はい、他に聞きたい事はありませんか?
麗乃:その、この村を出入りしている連中についてお聞きしたいのですが。
牧師:そうですね…。もしかしたらお会いになったかもしれませんが、先ほども一人の男性(バートランド)がこちらを訪ねてきましてね。彼とは2、3のやりとりをしたのですが、以前から村に出入りしているのは彼とは違う方ですね。
牧師:以前から度々やってくる方たちは私たち村の者と特に会話をすることもなく、何も言わずに北の方――おそらく古い農家に向かっているんでしょう――に行っては、また何も言わずに帰っていく。そんな方ばかりでしたので、私がその方々についてはよく知りませんし、村の者は余所の方々に対して不信感を募らせていたのです。
麗乃:その方たち、ということは、複数人でやってきたんですか?
牧師:いや…毎回来るのは1人でして、違う人物が来ることも……
牧師:いえ、すみません。彼らのうち全員が北の農家に関する何らかの関係者であると思い込みをしていたようです。この村には何度か外の方がやってきていますけど、同じ方が再度やってくる、ということはあまりなかったですね。しかし、この村にしては頻繁に外から人が来られるものですから、私含め、村の者はそのように思い込んでいたのです。
麗乃:なるほど…。道理で冷たい視線を向けられる訳です。
牧師:あなた方にはなんの謂れも無いのに疑いの目を向けてしまっていることは大変申し訳ないのですが…実際にこの村の周りでは怪事件が発生していますし、あなた方の安全のためにも、なるべく早くにお帰り頂きたいと考えております。
PL:なるほど。 それじゃあ…話に出てきた壊された柵ってのを見にいきたいな。
KP:じゃあ、牧師は「あまり見て回っていると、何か嗅ぎまわっているのではないかと疑われてしまいますよ」とか言いつつも、その場所を教えてくれるね。
PL:教えてもらえちゃった。じゃあ……嗅ぎまわりに行きますかぁ(悪い顔)
ロスの辻 - 壊れた農場の柵
KP:道中、遠目から村人の訝しげな視線を受けながら、麗乃は牧師に教えてもらった場所につく。 まあ、普通に柵壊れてるね、って感じですけど。どうしますか?
PL:なんかこう… 柵の壊れ方の規模からして、どんなものが通ったか、壊したか、ってのはわかる?
KP:そうですね、柵自体は木製で腰位の高さのものなんですけど… うーん、横3mくらいの範囲が倒壊している感じかな? まあ、そこだけなら経年劣化で壊れたようにも見えなくはないかな。
PL:もし壊したのが人間だったら…牛か何かを引っぱり出したりどうこうするのに、3mも開ける必要あるかな…? 人間じゃないなにかなのかな…
KP:そうですね、ここらへんで<目星>でも振ってもらおうかな。
三ツ森麗乃:<目星> 40%
1D100 -> 17 : 成功
KP:成功ですね。では、麗乃たちが手入れの行き届いていない農場の端の方をガサガサ草をかき分けながら歩いていると、なにやら獣の死骸……体長50cmほどのアライグマの死骸が落ちてますね。
PL:(それは死体として)新鮮?
KP:いや、ちょっと乾いている感じ。
PL:何か、目立った外傷はある?
KP:…ありますねぇ! 詳しく死骸を観察するのであれば、その胸のあたりに真っ黒になった血と思しきものがこびりついていて、その中心に大きな穴がぽっかりと開いているのがわかります。アライグマだったら、(人間の)握りこぶしくらいの大きさかな。身体の真ん中まで続いている感じですかね。
PL:明らかに事故死とかではないな。
KP:<医学>とか<博物学>とかがあれば、もっと情報出るかも。他は…<アイデア>の半分(の数値)とか、<オカルト>とか。
PL:じゃあ、<アイデア>の半分で振ります。アーティーも。
三ツ森麗乃:<アイデア>の半分:37%
1D100 -> 74 : 失敗
KP:じゃあ、それ以上のことはわからないですかね。
PL:じゃあ、合掌だけして、その場を後にします。
KP:あ、どうやら傷口は妙にきれいな切り口らしいですね。
PL:もしかして、この村には猟奇殺人犯が…?
KP:次はどうします?一応まだ、そこらへんの村人(農家の人とか)に聞き込みとかしてないですけど。出来ますよ?
PL:じゃあ、適当に<目星>でも振って村人探します。(<目星>:成功)
KP:はい、じゃあ――そうですね、家の裏手でなにかを燃やしてるっぽいおっちゃんがいますね。
麗乃:こーんにちはー!
農家のおっちゃん:……ぁんれま、おめぇさんたち、ヨソものかい? 一体、なにしにこの村までやってきたんだい?
麗乃:そうなんですー。ちょっとこの村を訪れる怪しい人たちについて調べてましてー。
農家のおっちゃん:調べるぅ? おんめさんたち、もしかして警察の方かい? ちょっとそうは見えねぇけど…。 あれかな、探偵とかいうやつかい?
麗乃:そうですよ!(アーティーに目配せ)
アーティー:(この目配せは話合わせろってことかな)
KP:じゃあ<信用>を振ってください。
三ツ森麗乃:<信用>15%
1D100 -> 51 : 失敗アーティー:<信用>15%
1D100 -> 25 : 失敗
PL:アーティー、お前…。
KP:(あれ、俺たしか<信用>は推奨技能って言ってたよな?)
農家のおっちゃん:悪ぃがこの村は今ヨソもんに敏感になってるンだ。ヨソもんのあんたたちが村についてあちこち聞き回んのは、あんまりおすすめしないよ?
KP:そういっておっちゃんは焚火の中に何かを投げ入れるな。
麗乃:そうでしたか。じゃあ我々はこれで…
KP:ああー!<目星>!<目星>振って!<アイデア>でも良い!
PL:なんだってー!?
三ツ森麗乃:<アイデア>75%
1D100 -> 8 : 成功
KP:おっちゃんがいま火の中に投げ込んだもの、それがなんらかの小動物の死体であることに気づくな!
PL:キャアアアアア!
KP:もっと言うと、炎の中に牛のようなでかい骨がある。そもそもこの炎は、この牛くんの死体を焼くためのものだったのかもしれない。
麗乃:ところで、おじさん…? その骨…?
農家のおっちゃん:ああ。これか。そうなんだよ。こんれが、おめぇさんたちを村に歓迎しねぇ理由の一つだんよ。
農家のおっちゃん:最近、…まあ30年くらい前からなんだが、たびたびこの近くで、俺たちの飼ってる家畜とか、辺りに住んでる野生動物とかが奇妙なやり方で殺されるって事件が起きンのさ。 …で、ついに一昨日、俺ん家の牛がやられちまったもんだから、こうして焼いてやってんのさ。そのほかにも、家の周りでリスとかがいっぱい死んじまってて、あんまり可哀そうだから、そいつらも一緒に焼いてやってるのさ。
麗乃:なんてむごいことを…。
農家のおっちゃん:おめぇさんたち、今日のうちに帰るんだろう? 帰らねぇなら、あそこの教会に泊まらせてもらいな。絶対に夜の間、外を出歩いちゃいけねぇ。 もう俺たちの間じゃあずっと昔から言われてんだが、夜の間に出歩くと怪物に食われて死んじまうよ、ってな。 それで昨日、ピーターズんとこのカミさんも、夜に外に出たもんだから怪物に食われちまったんだと噂になってる。
麗乃:とうとう人間まで……?
農家のおっちゃん:ほんとに化けモンがいんのか、それとも狂暴化した熊かなんかか、もしくは……あんたらみたいなヨソもんのうちの頭のおかしい奴がこんな事件が起こしてんのか、わかんねぇけどよ。とにかく、この村じゃ夜に出歩くな、ってことよ。
麗乃:…安心してください、私たちが、そいつの凶行を押さえてみせます!(まだ探偵のフリしてる)
農家のおっちゃん:ぁ?あー…そんだな。んでもよ、俺たちももう何回もシェリフに相談したんだけれどよ? なんにも証拠は見つかんねぇし、一度向こうの方の古い農家をシェリフが調べてくれたんだけどよ、結局何も見つかんなかったって言ってたしよ。 最近思い始めたんだけど、この村は呪われてんのかもな、って。
麗乃:警察の方々は証拠がないと大々的には動けません。その点、我々探偵は機動力で勝ります!
農家のおっちゃん:ま、まあアンタらがここでいつまでなにをしようが勝手だけども、わしぁ警告しといたからな。 それじゃ、気をつけてな。
KP:さて、お次はどうしますか?
PL:…盗んだバイクで…
KP:…盗んだバ~イクではっしりだす~♪
・・・
KP:そういえば、1920年代にはもう現代と同じような形状のバイクが存在したらしいですよ。
PL:へぇ~。
・・・
アーティー:それじゃあ、麗乃ちゃん?その、例の農家に行ってみるかい?
麗乃:ええ、そうね。そこに行って、バートランドのアホ面、拝んでやりましょう。
アーティー:…だけど俺ちょっと思ったんだけどよぉ、あのルパートさんの日記には「化け物が解き放たれてしまう」的なことが書いてあったじゃんか? でもこの村、今の所は平気そうだよな。いや、家畜死んだりしてるけど。
麗乃:それについては、おそらく例の農家に出入りしているとかいう人たちの仕業なんじゃないかと思っているけど。
アーティー:ん~。そうかねぇ。 …たしか村人はずっと前からあの農家が空き家だって知ってたんだろ?だったら、その話がどっかから流れて、あの家に浮浪者でも住み着いたんじゃねえかな。それが例の、たびたび村に出入りする余所者、っていう……
麗乃:…もし浮浪者が住み着いても、片っ端から怪物に殺されているんじゃない?
アーティー:あ……確かにな。それもそうだわ。 …あー、家に住み着いたのが浮浪者じゃなくてシェリフだったら、この事件が明るみにでるんだけどなぁー。
麗乃:そうね(笑)
アーティー:にしても、そこらへんの家畜がぽっかり穴を開けられて死んでるってのは…… あ! そういえば、さっき農家のおっちゃんが言いたそうにしてたけど言えなかったことを、いま俺が思い出したから代わりに言うけどよ(?)、
PL:なんでやねんw
アーティー:あの家畜どもの身体の穴は、まるで心臓がえぐり取られてるかのような傷跡だったじゃねえか!農家のおっちゃんもそう思ってたぜ!
アーティー:いやー、心臓がえぐり出されて殺される?そんなの、よっっっぽど頭のおかしい人間か、それこそ化け物でもなきゃできねぇよなぁ。
麗乃:心臓…心の臓……つまり、あの親父さんも、心の臓を貫かれて死んだということ…っ!?
アーティー:な、なんだってーっ!?
アーティー:まあ馬鹿話はこのくらいにして、だ。農家行くか。
麗乃:ええ。…アーティ、いざとなったら自分の心臓を壊しなさいよ!
アーティー:なんでだ!
KP:じゃあ、農家にブブーンと行きました、と。
PL:さてさて、バートランドはどこまで行ったのかな。
(次回、農家に突入!)
あとがき
いちにちで書くつもりが一週間経過。SW2.0の方では村長が帰ってきましたね。
あの人に記事を任せるか悩みましたが、このセッションは私が書ききろうと思います。
いちおう記事をアップする際には彼にも目を通して貰っているんですが、
あたまが悪いのか目が悪いのか、二人して誤字とか見逃してました。(現在は修正済)
クスリとでも笑って頂ければ、うらのの人(PL)の変なプレイングも多分報われます。
とうとう探索者たちがロスの辻にやってきてしまいました。
うらのの人はロスの辻で何をやらかすのか、当時はすごい心配でした。
ルルブをそこまで読み込んでいないこともあって、当時はアドリブばっかりでしたし
ふだんならもうちょっと上手く描写できるんですけど…。
不可視の怪物の影がちょっとずつ現れています。
単純なシナリオだけに、こういった恐怖描写を上手く表現できるかは大事です。
ぐっとくる描写やロールプレイをすると雰囲気が上がりますが、やっぱり難しいです。
んー、やはり精進あるのみですかね。