「屋根裏部屋の怪物」クトゥルフ神話TRPGリプレイ(2/4)
※本記事は『クトゥルフ神話TRPG(ケイオシアム社)』掲載のシナリオ「屋根裏部屋の怪物」のリプレイ記事です。シナリオの真相に関わるネタバレが含まれています。
※実際に行ったセッションをリプレイ記事にするにあたって一部会話の内容を省略・改変しています。
~前回のあらすじ~
ルパート・メリウェザー:
いや~俺むかしは結構オカルトしてたのよ?あの時代はそういうの流行っててさ。みんな骸骨買って首に下げたり、自分の部屋にろうそく立てちゃったりしてさ?そういうのなんかクールだったんだよね。†我は闇の一党†的な?(笑)
俺らのグループも昔はブイブイ言わせててさ、言っちゃえばお遊びのために古い農家まで買っちゃうもんだからさ、もう町中のオカルティストの憧れになっちゃってさ。弟子入りしたいって奴がいっぱい来てそりゃ~困ったもんだよ。
で、最後に農家でやった実験なんかもう伝説よ?マジモンの霊を召喚しちゃったんだからな!俺らこそが現代に蘇った本物の呪術師だって言って、皆が俺らに道を譲ってたんだ。いやあんなに楽しかったことはないね。
え?召喚した怪物のその後について?いや~それが、クロフォードの奴が途中で儀式の紋様を消しちゃったもんだから、どっかいっちゃったんだよね。1回荷物を取りに行ったきりもうあの農家には行ってないけど、なんかあの村周辺で家畜とか野生動物とかが変な死に方してるらしいね。
あとから聞いた話なんだけど、家畜と一緒に時々人もいなくなっちゃうもんだから、村人がシェリフに通報してどうやら警察沙汰になってるぽいんだよね。まあそれは全然構わないんだけど、もしこっちの方にも警察が来たりしたら嫌じゃん?だからあの家のものを片付けたいんだけど、実際行くのめんどくさいのよ。
でも大丈夫、そういうの好きで代わりにやってくれる奴がいるのよ。三ツ森麗乃っていう女の子なんだけど、彼女結構ちょろくて、俺が申し訳なさそうな顔して頼み込めばすぐやってくれるんだよ。まあだから、面倒ごとは全部若い人に押し付けて、俺は優雅にコーヒーでも……っ…!? み、三ツ森くん、いつからそこに!?あ、い、いや、違うぞ、これは違うぞ!これはその、何故かここに落ちてた原稿を読んだだけで、決して私が君を小間使いのように思ってるわけでは……そのイスを下ろそう、な?危ないから!わし老体じゃからそういうハードなコミュニケーションはちょっとやめアッーーーーーー!!
2日目、ミスカトニック大学付属図書館
KP:では次の日です。
麗乃:おはよう!
アーティー:おう、おはよう!今日も一日元気に探索するぞー!
…さて、とりあえず図書館に来たけど、どうする?まだ調べてないのはオカルト区画とラテン語の本についてだな。
麗乃:とりあえず、私は公営図書館行くから、アーティーはこっちの図書館(付属図書館)を調べておいて。
KP:あー…。……実は、ぶっちゃけ公営図書館何もないんですよ。
麗乃:…役割逆にしましょう。私はこっち(付属図書館)を調べるから、あなたは公営図書館に行ってみて。
アーティー:なるほどな。オッケー。でも向こうの図書館で何を調べればいいんだ?
麗乃:さあ?
PL:なーんも考えてない。なに調べさせればいいんだろ。
KP:じゃあ適当に探させるってことで。
KP:(まあどうせアーティーの<図書館>は技能値低くて成功しないしな。とっとと振っちゃえ)
アーティー・ガムシュー:<図書館> 25%
1D100 -> 2 : 決定的成功(クリティカル)
PL:成功したね。(成功報酬を)なんか考えて。
KP:まじか。えー、まあ……思いついたので、先に麗乃の判定しましょう。
三ツ森麗乃:<図書館> 85%
1D100 -> 80 : 成功
KP:では、麗乃がオカルト区画で調べていると、あのムーと呼ばれる大陸についての本がありますね。
PL:ムー大陸か。うさんくせぇー。
KP:本のあるところに、大西洋のとある浜に打ち上げられた古代の石板についての記述があります。その石板に彫り込まれていた象形文字の挿絵が載っているんですけど、その文字の意味は未だ解読されておらず、それどころかこの文字がどこの国で用いられたものかも不明だと書かれていますね。
KP:で、この文字なんですが、例の金の棺の蓋の裏に書かれていた謎の象形文字とソックリですね。
麗乃:ムー……エジプト………ムー……。
KP:そして、あなたがそれを調べ終わったくらいの頃にクリティカル報酬を引っ提げてアーティーがズカズカとやってきますね。
アーティー:おいおいおいおい、麗乃ちゃん、俺見つけちまったぜ、あの『妖蛆の秘密』!いや、実際には見つけてはないんだけどな?でもどこにあるかわかったぜ!
麗乃:『妖蛆の秘密』…?
アーティー:あのラテン語の本のことだよ!忘れちまったのかよ?
麗乃:そういえばそんなのあったわね。
アーティー:あの本はどうやら何百年も前に書かれた本らしくてよ、しかも…いわゆる魔導書らしいぜ! …でよ、そんな古くてヤバイ内容の本だからよ、その本が本当に実在するかも疑われてたんだが……なんと、このミスカトニック大学付属図書館の裏の禁書庫に一冊、眠っているらしいぜ!
麗乃:なるほど…。あなたはそのことをどうやって知ったの?
アーティー:いや、『妖蛆の秘密』の伝説についてはそこらへんのオカルト本に書いてあったぜ?それがこの付属図書館の禁書庫にあるって話は、ちょうど向こうの図書館に行ったときにそういうのに詳しい友人とバッタリあったんだよ。それでダメ元で聞いてみたら、ここにあるって話をだな……。
PL:なるほど、その友人が黒幕だなw!
KP:確かにそう思われても仕方ないけどww
アーティー:とにかく、『妖蛆の秘密』はこの図書館にあるってよ。ただ……禁書庫の本を閲覧するにはこの図書館の館長の許可が必要なんだが、その館長ってのが、ミスカトニック大学でも教えてるっていうアーミティッジ博士っていう人なんだよ。聞くところによると、彼はすごい頑固で、偏屈物だと評判だぜ(※)。だから、俺らにみたいな初対面の奴が「禁書見せてくれ」って頼んでも、見せてくれない気がするぜ。
(※このKPは原作のアーミティッジ博士を知らないので、皆様がイメージする博士と今シナリオの博士はイメージが異なる可能性が高いです。ゆるして)
麗乃:じゃあ、その博士の交友関係を洗って、一番親しそうな人に代わりに頼んで貰いましょ。
アーティー:うーん、博士はいくら人に言われても自分がイエスって思わないとイエスって言わない人だと聞くけどなぁ…。それに、博士の身辺調査なんてしてたらすげぇ時間がかかっちまうし、とりあえずダメ元で博士に会いに行ってみないか?
麗乃:そうね、判定でクリティカル出るかもしれないし。
KP:まあそういう感じで博士に会いにいくと。とりあえずそこらへんの司書さんに聞いてみましょう。
アーティー:すみません、ヘンリー・アーミティッジ博士はいらっしゃいますか?
司書:ええ、館長は奥の資料室にいらっしゃいます。しかし館長は多忙につき、どうしても会う必要があるという方以外は会わないと…
麗乃:ど う し て も !
司書:………では……資料室へどうぞ…。
<< knock, knock >>
アーティー:失礼します。…あなたが、アーミティッジ博士でしょうか?
ヘンリー・アーミティッジ博士:…誰だね、君たちは。今日、人と会う約束をした覚えはないのだが。
麗乃:ちょっと禁書に興味がありまして~
アーミティッジ博士:(眉を顰めて)禁書? ……君たちのような素性の知れぬ者にそうやすやすと禁書庫の本を見せびらかすことは出来ん。
麗乃:ええ、だからこうして私たちのことを知っていただきに参ったのです。
KP:はwどういうことw?
麗乃:私たちの素性を、ほら、どうぞ。
アーミティッジ博士:は、はあ。何がしたいのかよくわからんが、ふざけるならそこらへんの司書を相手にしてくれ。私は忙しいんだ。
麗乃:じゃあそこらへんの司書さんに許可を貰って禁書庫に入りたいと思います。
KP:(?????)
アーミティッジ博士:禁書庫へは、この私の許可が無い限り、何人たりとも入れん。
麗乃:なんですって?でも、今あなたが他の人に頼めって言ったじゃないですか??
ほかの司書さんに言って禁書庫を開けてもらえって???
アーミティッジ博士:そんなことは言っとらん!!
PL:あー、このロールプレイはこいつ(麗乃)頭おかしい人になっちゃうなーw
KP:(ほんとだよ)
アーミティッジ博士:あのな、禁書庫にはその中身が一般には公開できないような代物が紛れ込んでいるということもあるが、それ以上に、貴重な本がいっぱいあるというのが一般人の立ち入りを禁止している理由なのだ。現存するのがたった一冊で、しかも数百年も昔に出版された、いまは触れるだけでボロボロになってしまいそうな本がごまんとあるのだ。
麗乃:じゃあ、博士が一緒にきてくれれば良いですね。
アーミティッジ博士:……さっきも言ったが、私は忙しい。
麗乃:暇そうに見えますけど??
アーミティッジ博士:暇なものか!これを見ろ!! (机の上を指し示して)
…いや、駄目だ!やっぱり見るな!!!
PL:(いやどっちだよ)
KP:一瞬アーミティッジが指し示した大きな机の上には、書見台に丁寧に固定された大きく古めかしい革表紙の本と、それを書き写してでもいるのか、沢山の紙とペン、その他なにやら奇妙で禍々しい置物が並んでいた。
アーミティッジ博士:とにかくな、君たちに禁書庫は開けられん。帰りなさい。
麗乃:わかりました。じゃあ博士の作業を手伝うので、空いた時間で禁書庫を開けてください!
アーミティッジ博士:……なんだと?君たちが?私を手伝うだと?
KP:そういうとアーミティッジは麗乃とアーティーの姿をじっくりと見る(※)。
アーミティッジ博士:いや、ダメだ。君たちは信用できない。
麗乃:(「※ セ ク ハ ラ」と書かれたボールを掲げ(?))見てください、手先も器用(?)なんですよ~
アーミティッジ博士:さあ、出ていけ!それ以上ここに居座るつもりなら警察を呼ぶぞ!
PL:う~ん、これは後で<鍵開け>を使う感じなのかな~。
KP:それでもいいですよ。じゃあ、一時撤退しますかね?
PL:この…そこはかとなくイライラするおじいさんを困らせたい。
KP:すでに困ってると思いますよ。…アーティーの<信用>でも振りますか。
KP:(15%だし成功はしないだろうけど、PLも便乗して振ってくれるかも。ここはアーミティッジのバックグラウンドとか考えて彼を信用させる方向で動いてほしいし……えいっ)
アーティー・ガムシュー:<信用> 15%
1D100 -> 7 : 成功
KP:(なぜこうやすやすと初期値を引いてしまうのか)
アーティー:じいさん、そんなこといわずに。俺は探偵だからさー。
PL:あれ?麗乃のダイス振れてない?(※オンラインでセッションしてました)
KP:え?いや、メインタブじゃなくてRPタブの方に反映されてますよ。
<芸術:ソフトボール>……まーたこんな無駄技能で成功して……しかもw 出目01(最も良い出目)だしww
PL:うあー、こんな所で01クリなんて…もったいねー……。
KP:さて、そんなことしてる間になにやらアーティーとアーミティッジが話を進めていますね。
アーミティッジ博士:まさか、君があの噂に聞く名探偵、アーティー・ガムシューか?
アーティー:ええ、そうです。実は今、我々はこの世ならざる生き物に関する、尋常じゃない事態に巻き込まれているのです。我々にはあの禁書、『妖蛆の秘密』の知識が必要なのです。どうか博士の力を貸して頂けないでしょうか。
アーミティッジ博士:……うむ。そういうことであれば、私の力を貸そう。だが、いずれにせよ君たちにあの『妖蛆の秘密』を見せることはできない。単に本の劣化具合が激しいというのもあるが……あのおぞましい記述をそのまま読ませる訳にはいかない。あの悪意の篭った本を読んで狂気に陥った者がどれだけいることか。私が現代語訳された資料の中から、君たちの必要な情報を持ってきてあげよう。
KP:ということで、聞きたいことを聞かせてください。
麗乃:じゃあ……
金の棺の象形文字の翻訳:
「英知を求める者、ヨーグ・セシースの奉仕者(息子)、水の民(奴隷)を連れてくる者、ナール=ロス=ホテップの霊を持つ者、トートの子供、英知を求める者。 」
麗乃:これらの言葉↑については何か知ってる?
アーミティッジ博士:これは……。この「ヨーグ・セシース」「ナール=ロス=ホテップ」「トート」といった名前は、おそらくだが、別の言語、別の形で目にしたことがある。様々な古代の書物の中でこの名前の持ち主たちがどのように扱われているかは様々だが、ほとんどに共通するのは、これらが強大な力をもち、時には神としてさえ扱われることもあり、我々の世界とは違うところに住んでいる、この世ならざる狂気をその身に宿した存在であるということだろうか……。
アーミティッジ博士:すまない、それ以上のことはわからない。私も何年も研究を続けているが、わかっていないことの方が多いくらいなのだ。だが、……これは古いエジプトの象形文字で書かれていたんだろう?一つの楽観的な推測なのだが、こういった古い知識は、はっきりとした意味を伴うことなく、その名前だけが後世に伝わることもある。単に名前だけがある種の力を持つものとして伝わり、人々の願いを込めてこうした工芸品に彫り込まれることもある。――この名前の連なりは、単にそういった伝説を耳に入れた彫刻家がそれを取り入れただけの可能性も十分考えられる。そう、考えたいが…。
KP:まあ、そんな感じで、今回の冒険には関係ないんじゃね~~?
麗乃:さっすが博士!この道40年なだけはありますね!(謎の上から目線)
KP:博士がこの道(クトゥルフ神話の世界)に入ったのは3年くらい前ですけど。
麗乃:…3年で40年分の働きをするなんて、さすが博士!
KP:(早く情報出してぇな)
アーミティッジ博士:ん?ところでちょっとその日記を見せてくれるか?(麗乃からルパートの日記を奪い取る)
アーミティッジ博士:ふむ……。この日記には「不可視の怪物」という記述があるな。このような性質を持つ異界の生物は私も遭遇したことがある。……尤も、この日記でいう「怪物」が私の見たものと同じであるはずはないんだが――そういう存在には、《イブン=グハジ》と呼ばれる粉を振りかけることで、我々の目でもその姿が捉えられるようになる。
アーミティッジ博士:その粉の製法については私も知っている。少々手間がかかるが…。教える必要があるか?
麗乃:いえ、結構です。
麗乃:(ルパートの日記の記述を信じるなら、「必要なものはすべてあの家に置いてある」らしいしね…。)
麗乃:あと、博士…ノフルウ=カという名前に聞き覚えは?
アーミティッジ博士:…いや、すまないが、ない。
アーミティッジ博士:……すまないな。私もやれるだけの努力を以ってこのような邪悪な真実について調べてはいるが、まだその全体の十分の一、いや百分の一ですら知ることが出来ていないのかもしれない……。
PL:ここらへんで、バートランドに電話を掛けます。
KP:じゃあ、アーミティッジか司書さんに言って図書館の電話を借りれば良いでしょうね。
バートランドに電話を掛ける麗乃
麗乃:もっしー☆ あ、バートランド?お父様御存命???
KP:(いきなりなんてこと聞きやがる)
バートランド:…父は死んだよ。お前らが見舞に来たすぐあとに発作が出て、そのまま息を引き取ったよ。
バートランド:…お前らのせいじゃないのか?あんな重体で今にも死にかけな親父のところに詰めかけて、お前らが無理に話をするから親父の容体が悪くなったんじゃないのか?一体なに話したんだ?お前らの話を聞いて親父は発作が出たんじゃないのか??
麗乃:あら、そう思う?
バートランド:ああ。とてもそう思うね。それからあの、机の上にあった鉄の箱! 親父はあれについてなにも言わなかったが、親父の発作が出たあと病室に戻ったとき、箱が無かったぞ!お前らに渡したんだろう?
麗乃:そうよ、私が預かってるわ。
バートランド:な、なぜ…。
麗乃:ロスの辻で待ってるわ。 親父の仇を取りたければそこに来なさい。
バートランド:(ツボにはまったKP)wwwっロスwロスの辻w? wってwのは確か、アーカムから3、4km西に行った所にある田舎町のことだな? それに親父の仇?何を言っているんだお前は?お前は一体何をするつもりなんだ?
麗乃:なにをするつもりだっけ…。
KP:なにをするつもりだったんだww
バートランド:いいかお前、俺はあの、ルパート・メリウェザーの息子なんだぞ!親父の財産を受け取る権利が法的に保障されている!おまえがこれ以上訳の分からん問答をしようというなら、警察に介入してもらう必要がある!裁判沙汰になるぞ!
PL:そうか、これ警察に先に(農家に)突入させられればいいね。
KP:そうするんですか?それでもいいですけど。
PL:う~ん…。なんとかしてこの生意気なこいつ(バートランド)を神話生物に突撃させたいんだけど…。
KP:生意気て。
PL:ちょーっぴりおとなしくなっててもらいたいんだけどねー。
KP:(俺としてはPLにおとなしくなってもらいたい)
バートランド:いいだろう、お前がそういうつもりなら俺は警察を引き連れてでもその村に向かうぞ!
お前を窃盗罪と贈与税脱税の罪で訴えてやる!
理由はもちろんわかるだろうな!?
お前が死にかけの親父を死に追い込み、俺宛の財産を奪ったからだ!!
覚悟の準備をしておけ!!
近いうちに―
麗乃:ちょっとまって。いつごろ行く予定なの?
バートランド:…そこは箱を持ってるおめーが指定するべきだろとこだろ!!
麗乃:おもてなしの準備があるから。
バートランド:は、俺からすればわざわざロスの辻に行く理由なんてないんだ。お前の誘いに乗ろうが乗るまいが…(ハッ!) …そうか、そういうことか。お前は 親父の隠された財産の在り処を知ってて、これからそこへ財産を取りに行くつもりだな!!俺はまだその存在すら知らなかったというのに!!
麗乃:………………………あ、あちゃ~、バレちゃったか~!喋っちゃいけなかったのにぃ~。これはやらかしてしまった~~~。わたしたちはまだ掘り返してないからもしかしたら残っているかもしれないけど~~~あ~バレちゃったか~~~~~。
バートランド:お、おい、「バレちゃった」?「残っている」?「掘り返してない」?? もしかして、本当にロスの辻のどこかに親父の財産が埋められているっていうのか!?
麗乃:そうだね、親父さんの(負の)財産が残っているね。
麗乃:(それこそ全人類に迷惑を掛けそうなとんでもないものがね)
麗乃:…ぁぁぁ~掘り返されちゃったら君のものになっちゃうな~~~。でも私たちは今アーカムからすごい遠く離れた場所にいるからすぐにはそっちにいけないな~~~~。
バートランド:おい、オーケー、わかった、わかった。お前が親父から受け取った箱についてはこの際もういいだろう。 そのかわり、その宝の場所を教えろ。そうすればこの件については黙っておいてやる。
KP:………で、どうするんですか。
PL:行かせるか。ロスの辻から少し離れた場所に農家があって、そこに何やらあるらしい、ということを伝えます。
バートランド:…ああ、わかった。だが、いったいなぜ親父はそんなところに宝を埋めたんだ?
麗乃:なんでも昔、大学の仲間たちとそこでドンチャン騒ぎをしてたとか(嘘ではない)。そのときにそこの地下に何か埋めたらしいのよ(嘘)。
PL:…で、たぶんバートランドは農家に向かうので、もちろんその後を追跡します。
KP:(ちょっとバートランドのロールプレイノリでやりすぎたな。今更だけどダイス振って麗乃の話に乗るか決めよう。…成功したら嘘を嘘であると見抜ける、っと…)
バートランド:へ~。親父にもそんなヤンチャな時期があったんだな。(←ロール失敗した)
バートランド:よし、よし。じゃあ俺は明日そこに向かうが、おい、お前はどうするんだ。お前もそこに来るのか?
麗乃:…ちょっとイケナイかな~~。いま遠出しちゃってるから~~~。
バートランド:んん?お前…もしかして既に宝を掘り出して遠くに逃げてるんじゃないだろうな? おい、もしも明日俺がその農家に行って宝が無かったら、お前が盗んだものとして警察に訴えるからな?法的手段に訴えてでも取り返してやるからな、覚悟しておけよ!
バートランド:で、わざわざ俺に電話掛けてきたのはそれを伝えるためだったのか?
麗乃:いや、ルパートさんの容体を聞きたかっただけよ。
KP:(それがどうしてこんなことになったのやら)
バートランド:そうか。ところで…あの箱だけど、遺言書とか入ってなかったか? どうやら親父は自分が死ぬ覚悟は出来てたらしんだが、それにしては財産贈与の件については全く相談してこないんだよ。親父が死んじまったことで、これから財産とかの話で親戚どもといろいろ忙しくなりそうだから、何か、遺言書のようなものがあればそれだけは渡してくれると助かるんだが。
PL:遺言書なんてあったっけ?
KP:ないですよ。いや、ある意味「怪物を退散させてくれ」って日記が遺言書かもしれませんけど、財産的な話は一切ないです。
麗乃:そうね…。遺言書はなかったけど、あなたの親父さんが亡くなるときに何か変なことは起こらなかった?
バートランド:? いや特には思い当たらないが。
麗乃:……そう。
アーティー:おう、麗乃ちゃん、話は終わったかい?
麗乃:終わったわ。…あのエロジジィ、死んだそうよ。
アーティー:えっ、なんだって!? ……ルパートさん…惜しい人を亡くしたぜ。もしかして、俺らの見舞いが体調を悪化させちまったかな。
麗乃:…こうしちゃいられないわ!! 明日の朝になったら一刻も早くロスの辻に行かないと!
KP:じゃあ、明日の朝まで時間をスキップしますか?
PL:いや、やっぱり行く前に例の粉を作っておきたいかな。
KP:なるほど。 …ルルブによると、どうやら《イブン=グハジ》の粉はなんらかの粉末をベースに何らかの物質を三種類混ぜ合わせて作るらしいですね。
PL:じゃあ、ひとつ目は、見えないものが見えるようになる粉を作るので…大麻かなにかを…。
KP:それいろんな意味でダメなやつ!
KP:まあそこはあんまり考えなくていいです。アーミティッジ博士に作ってもらいましょう。ただし、この粉を作るのに必要なMPは自分で捻出してください (どうせ一晩寝たら全快するけど)。 粉は、一回の使用で心臓が十回鼓動するくらいの時間――まあ戦闘中であれば1ラウンドくらいのあいだですね――効力を発揮します。一回分の量を作るのにMP1を消費します。
PL:まあ、11回分作っておこうかな。アーティーにもMP11消費させて11回分。合わせて22回分の粉が出来たぞー!
KP:正直こんないらないと思いますけどね。
PL:この粉は布の袋的なのに入れて、<投擲>で運用できるようにしておきます。
アーミティッジ博士:…君たちが対峙する不可視の生物というのは、我々人間の常識が通用しない相手だ。物理的な攻撃手段がまったく役に立たない可能性も、十分考えられる。……気をつけたまえよ。
麗乃:まあ、私が粉を毎ターン投げまくって、その間にアーティーが呪文を唱えてくれれば、それでたぶん解決よ。
アーティー:え、呪文って言ったって俺ラテン語とか読めないぞ?
麗乃:私だって読めないわよ。 …そこで白羽の矢が立ったのは――博士!
アーミティッジ博士:いや、申し訳ないが、私は身体も心も老いていて、しかも既にそのような怪異に遭遇している。正直なところ私の心臓はもう弱り切っていて、具体的にはもうSAN値がかなりピンチだから、君たちの冒険にはついていけそうにない。
麗乃:何言ってるの、初期SAN20で冒険に挑んで残り4で帰ってきた奴もいるのよ!!
アーミティッジ博士:未来の話をするのはやめてくれないか。(※別セッションの話)
アーミティッジ博士:それに、私は私でやらなければならないことがある。すまないが、そちらの問題にはそちらで対応してくれ。 …あと、その日記の中で儀式を行った者たちはただの大学生だったんだろう?彼らのうちすべてがラテン語を読めたわけではないと思うし、何らかの手段で、英語で表現したものが残っているのではないだろうか?
麗乃:まあ、自分たちが読めるように書き直したって書いてあったしね。
アーティー:じゃあ大丈夫じゃん! 先に言ってくれよ!すげぇ心配になったじゃねえか!
麗乃:あら、アーティーあなた日記読んでなかったの?
アーティー:う…、いや、仕方ねぇだろ。俺、本読むの苦手なんだよ。
麗乃:探偵なのに?
アーティー:いいじゃねえか、そんな探偵が一人くらいいたってよぉ。
KP:じゃあ、粉も作ったことだし、明日の朝までスキップしますか。
PL:うい。
あとがき
*前回に引き続き、この記事はTRPG里のコック番がお送りいたしました。*
そんなこんなで2日目終了です。前回に増してKP・PLのメタ発言が多くて申し訳ないです。でもこういった人間同士の掛け合いもTRPGの味の一つかな、と僕は考えてます。(リプレイにまで記載するかどうか賛否両論あるでしょうけど)
そういえば、このリプレイ記事の作成を頼まれたとき、始めは断るつもりだったんですよね。
この記事を見ていただいたらわかると思いますが、このPLはときに突拍子もないことをしでかす人なのでセッション回すだけで結構疲れてたんです。
でも突如としてこのPLの狂人っぷりを他の卓メンバーに知らしめなければいけないという使命に目覚め、書き始めたら楽しくなっちゃいまして。
多分このセッションの記事はあと2つか3つくらいになると思います。